ビタミンCを多く含む食品

ビタミンCは「レモン・イチゴ・キウイ・アセロラ」などの果物、「赤ピーマン・ブロッコリー」などの野菜、そして「菜の花」にも多く含まれています。これらの食品を毎日摂取できるように、生活習慣を整えたいものですが、水に溶けやすい性質を持っているため、野菜を長時間水に浸しているだけで、どんどん流れ出してしまいます。また光や熱、酸素にさらしていても変化しやすく、食品中のビタミンCは、保存や調理、加工などで多くが失われてしまいます。繊細な扱いが必要なビタミンでもあります。

ビタミンC(L-アスコルビン酸)に期待できること

1753年に「壊血病予防因子」として英国海軍医師・リンドによって発見されたビタミンCは、現在、点滴によるがん治療にも応用され、研究されています。ビタミンCは現在知られている以上の可能性を秘めており、研究結果が期待されています。
現在では、体の水溶性の部分(血液や目の水晶体など)のサビをとってくれたり、美肌のもとコラーゲンをつくること、特に副腎、下垂体、水晶体にたくさん存在していることが分かっています。他のビタミンと一緒に摂取することで、ビタミンCの力を効果的に発揮します。

ビタミンC(L-アスコルビン酸)が必要な理由

人間は自分の体でビタミンCを作り出すことができないため、食事や飲み物で摂取する必要があります。猿やモルモットも、自分の体でビタミンCを作れません。
ところが、犬や牛は自分でビタミンCをつくれます。同じ哺乳類でも健康維持の仕組みが違うのですね。

ビタミンC(L-アスコルビン酸)の吸収

ビタミンCは胃を通り抜け、主に小腸から吸収されます。血液に含まれたビタミンCは体中に運ばれ、さまざまな場所で貯蔵しながら、必要なときに使われています。
ビタミンC180mgを口から摂ると80~90%が吸収されるとされていますが、摂取量を5,000mgまで増やしても、21%程度しか吸収せず、多く取っても小腸で吸収できる量には限界があることが分かっています。小腸から吸収できなかったビタミンCは大腸に流れ、乳酸菌などの菌を増やすなど、大腸の中でも働いてくれますので、しっかりと摂っても安心です。

ビタミンC(L-アスコルビン酸)の役割と不足した時の症状

「サビ取り(抗酸化)をする」
早く老化する

「コラーゲンをつくる」
不足した場合:シワができやすい、傷が治りにくい、毛細血管がやぶれやすい、壊血病になる

「免疫力を高める」
不足した場合:感染症(風邪など)にかかりやすい、がんになりやすい

「鉄の吸収を助ける」
貧血になりやすい

「ステロイドホルモンをつくる」
ストレスに弱くなる

「酵素の働きを助ける」
肝臓の解毒作用が低下、メラニン色素が沈着しやすくなり色黒・シミ・ソバカスができやすい

「ステロイドホルモンをつくる」
ストレスに弱くなる

ビタミンC(L-アスコルビン酸)の役割と不足した時の症状

「コラーゲンをつくる」
不足した場合:シワができやすい、傷が治りにくい、毛細血管がやぶれやすい

「免疫力を高める」
不足した場合:感染症(風邪など)にかかりやすい、がんになりやすい

「鉄の吸収を助ける」
貧血になりやすい

「酵素の働きを助ける」
肝臓の解毒作用が低下、メラニン色素が沈着しやすくなり色黒・シミ・ソバカスができやすい

「ステロイドホルモンをつくる」
ストレスに弱くなる

ビタミンC(L-アスコルビン酸)と一緒に摂ることをおすすめする栄養素ビタミンE

ビタミンCとビタミンEを一緒に摂ることで細胞膜の抗酸化の相乗効果が得られます。ビタミンEは体内の脂の部分を活性酸素から守り、同時にビタミンCがサビ取りをして、疲れたビタミンEを甦らせてくれます。

コラーゲン不足が引き起こす病気

コラーゲンは体のタンパク質の1/3を占めているタンパク質です。骨、皮膚、血管、歯で細胞と細胞をつなぎ合わせてコラーゲンは、タンパク質(アミノ酸)にビタミンCと鉄が働きかけてつくられます。いずれかの材料が不足すると、コラーゲンがつくれなくなり、細胞と細胞が離れやすく、もろくなってしまいます。
血管にすき間ができると血がにじみ出ます。
骨の半分はコラーゲンなので、骨が折れやすくなってしまいます。
長期間の出血、骨がもろくなる、内臓が壊れる…といった症状が表れるのが壊血病です。

ストレス耐性をつくる

ビタミンCはストレス解消の栄養素としても役立ちます。人間はストレスを感じると、副腎からストレス対抗ホルモンを出して乗り切ろうとしますが、それを助けるのもビタミンCです。精神、身体にストレスを感じたら、タンパク質、パントテン酸、ビタミンCを補給しましょう。
また、人間の心をつくっているのは神経伝達物質ですが、興奮系の神経伝達物質であるノルアドレナリンを合成するのに、ビタミンCが関係しています。ノルアドレナリンは、目覚め、集中力、積極性、興奮、攻撃、不安、恐怖、痛みの軽減という人間が自然界で生きるために必要な感覚に影響します。

ダイエット中の方は

ダイエットでは筋肉を落とさずに余分な脂肪を減らす必要があります。余分な脂肪を燃やすためには、カルニチンというアミノ酸誘導体が必要になります。カルニチンはリジンというアミノ酸からつくられ、このときにビタミンCが必要です。
効率よく体脂肪を減らすには、適度な運動とともに、良質なタンパク質とビタミンCも必要です。