卵殻膜と美容
卵を剥いたとき、卵の殻の内側に薄い膜が見られますね。約0.07mmのあの膜を「卵殻膜」と言います。
卵殻膜は細菌やウイルス、紫外線など、生物にとって良くない影響を与えるものからヒナを守る役割も果たします。21日間で100億個もの細胞を生み出すチカラを持つ天然素材です。
コスメには卵殻膜が含まれているものがあります。
卵殻膜は人の肌に近い18種類のアミノ酸でできており、肌になじみやすいことが分かっています。肌にすばやくアプローチしてくれ、若々しさと健康を維持するために必要な、Ⅲ型コラーゲンを育んでくれるのです。
また、天然のコラーゲン、ヒアルロン酸がたっぷり含有されているため、透明肌に導くシスチンを人肌の5倍以上も含んでいます。
まさに美容成分の宝庫とも言える卵殻膜は、美容素材として注目されており、今尚美容成分として新たな発見が期待されている成分です。
土台から肌を美しくする成分として研究が続けられている卵殻膜の歴史は古く、 400年以上も前の中国の薬学書「本草綱目」に薬として紹介されています。また、日本の相撲界では卵殻膜を傷の治療に使うこともあり、ノルウェーでは卵殻膜から人口皮膚の開発が進められています。
卵殻膜の働き
古くから健康や美容への効能を期待されてはいましたが、その実用化は大変困難で、大学や様々な機関が研究を進めてきました。 誰もが憧れるきめ細かでもちもち、しっとりの赤ちゃんには「Ⅲ型コラーゲン」というタンパク質が豊富。Ⅲ型コーゲンは数あるコラーゲンのなかでも若々しさと健康維持に必要な成分と言われていますが、食材やサプリからは摂取できないとも言われています。そんな中、卵殻膜がⅢ型コラーゲンの増加を促すことが発見され、人が体内でⅢ型コラーゲンを生成するときに、卵殻膜が重要な役割を果たすことがあると分かりました。
天然美容成分の宝庫
卵殻膜は18種類のアミノ酸やコラーゲン、ヒアルロン酸を自然に含んでいることは申し上げましたが、さらに、人肌に近いアミノ酸組成をしており、化粧品に含めても肌なじみが良いのです。嬉しいことに、シミやそばかすに作用する美白成分「シスチン」も多く含み、天然美容成分としての活躍が期待できます。
各コスメ製造会社でも、独自の研究で肌により良い効果を発揮できるよう、さまざまな工夫がされています。
これからも発展するであろう卵殻膜配合のコスメには大きな期待が寄せられています。