体を酸化させ、サビを引き起こす活性酸素は、近年、動脈硬化や糖尿病、ガンなどの根本的な原因とも言われています。
活性酸素は人間の体の中で自然に発生します。人間は常に酸素を取り入れ、空気から取り入れている酸素の1〜3%が体内で活性酸素になります。1日に5〜15リットルが活性酸素になっていると計算され、活性酸素が鉄を酸化する力は通常の酸素の数倍も強力であるといわれています。
しかし、私たちの体は、これらの活性酸素を体内で除去する働き、抗酸化酵素も持っています。
体内には活性酸素を作り出す仕組みもあります。細菌やウイルスが体内に侵入してくると、白血球が攻撃を開始し、その際に活性酸素を放出します。活性酸素は侵入してくる菌や異物を溶かすために必要な、生きていく上で欠かせない防御機能でもあります。
エネルギー代謝と生体防御反応の2つが活性酸素の役割ですが、体内に増えすぎると、自分の体の組織も攻撃し、組織や細胞が傷つけられてしまい、さまざまな病気の元にもなってしまいます。
活性酸素が増えすぎてしまう原因は、紫外線を浴びすぎること、タバコ、ストレス、ディーゼルエンジンの排気ガス、農薬、薬剤や食品添加物、酸化した食用油、漂白剤、糖尿病、膠原病、リウマチなどとされています。
活性酸素の増加を抑えるには、これらを引き起こす環境の改善をすると同時に、抗酸化物質を体内に摂り入れることも稚拙です。
活性酸素を増やす原因
タバコ
タバコは肺がんの原因といわれますが、活性酸素が関係しています。タバコの煙は活性酸素そのものを吸っているとも言えるほどです。タバコを止めるのが一番良い解決策ですが、タバコを吸っている人の近くにもできるだけ近寄らないようにしましょう。
水道水
水道水に含まれる塩素系の物質も活性酸素の原因となります。塩素系の物質が体内にはいると、塩素イオンに分解され、これがタンパク質や脂肪にくっつくときに活性酸素が発生します。浄水器を使うか、または5分ほど沸騰させて飲むと安心です。
紫外線
海水浴やスキー場で目がチカチカするのは、紫外線により活性酸素が発生したためです。目の活性酸素は白内障の原因にもなります。肌に紫外線が当たった時にも活性酸素が発生し、シミ、シワなどの原因になります。日焼け止めクリームなどを丁寧に塗って、体を守りましょう。
古い油
放置していた食用油は黒ずんでいます。これは酸化していることが原因ですが、このような油で調理をしたものを食べないようにしましょう。
活性酸素をそのまま食べているのと同じことになります。
ポテトチップスやインスタントラーメンなど、油で揚げたものも、できるだけ新しいものを食べるようにしましょう。
X線
X線検査も活性酸素を増やす原因の一つです。放射能は一時的に私たちの体を貫通しますが、この時、活性酸素が発生し、血液の病気を招くことがあります。
X線検査は気軽に受けるものではないことを知っておいてください。
ストレス
胃に穴が空いてしまうほど悩んでします…これはストレスによる活性酸素が原因です。ストレスによる活性酸素は不整脈や高血圧の原因にもなりますので、できるだけストレスを解消できる環境を作りましょう。
焦げ
焦げたもも活性酸素そのものを食べていることになりますので、できるだけ取り除いて食べるようにしましょう。
排気ガス
排気ガスは喫煙と同様、活性酸素を大量生産します。散歩をする時や深呼吸するときは、できるだけ交通量の少ないところを選んでください。