スキンケアの段階で「雨の日の湿気」に備える

「そんなに汗をかいていないはずなのに、なぜかメイクがいつもより早く崩れてしまう」。
雨の季節になると、そんな違和感を覚える方は少なくないのではないでしょうか。

実はその原因、汗ではなく空気中の湿度そのものにあります。肌の表面がしっとりと水分を含んだ状態になっているせいで、下地やファンデーションがなじみきる前に浮いてしまい、時間が経つうちにヨレやくすみとなって現れてしまうのです。
厄介なのは傘をさしていても風に流されてくる雨粒。頬や額にふっとかかったその一瞬の水分だけで、そこだけぽつんと崩れが目立ってしまうこともあります。

こうした湿度と雨粒、二つの水分要因への対策としておすすめしたいのが、メイクを始める前のスキンケアの見直しです。
化粧水や乳液を湿度の高い日だけ少し軽めのテクスチャーに切り替え、肌に余分な水分膜を残さないようにする。それだけでも仕上がりは大きく変わってきます。下地も、「湿気による化粧崩れ防止」をうたったヨレ防止処方のものを選べば、湿度特有の崩れ方にきちんと対応してくれるでしょう。天気予報を見て慌ただしくなりがちな朝は、スキンケアを飛ばしてすぐメイクへ…となりがちですが、化粧水や乳液がなじみきる前にファンデーションを重ねると、余分な水分と油分が混ざり合って、かえって崩れやすい土台を作ってしまいます。雨の予報の朝は、いつもより1〜2分だけ肌になじませる贅沢な時間を取ってみてください。

崩れにくいファンデーションを選ぶ

汗をかくほど暑くないのに、お昼過ぎにはもうファンデーションが浮いている経験に心当たりがある方は、雨の日特有の崩れ方に気づいていないだけかもしれません。実は汗をかいていなくても、空気中の湿度が高いだけで肌の表面はしっとりと水分を含み、ファンデーションが浮いたりヨレたりしてしまいます。

傘をさしていても風に流された雨粒がふいに顔にかかることがあり、そのわずかな水分がメイクの上に落ちるだけで、そこだけぽつんと崩れが目立ってしまうこともあります。電車やお店の空調が効いた室内と、湿度の高い屋外を何度も行き来することで、その温度差によって肌表面に一瞬で湿気がまとわりつくことも、崩れやすさに拍車をかけています。

こうした状況には汗対策以上に「湿気そのものへの耐性」を意識したファンデーション選びが有効です。ウォータープルーフタイプやロングラスティングタイプは空気中の水分による崩れにも強く作られているため、涼しい日であっても雨予報の日にはぜひ選んでいただきたいアイテムです。

仕上げに皮脂吸着パウダーを重ねるときも傘の開け閉めで片手がふさがりがちな状況を考えると、片手でさっと扱えるコンパクトタイプが心強い味方になってくれます。パッケージが片手で開けづらいものだと、お直しがちょっとした負担になってしまうため、この季節だけは携帯用の小さめサイズに詰め替えておくのもおすすめです。

アイメイクは「雨粒」と「片手ふさがり」に対応する

雨のひはアイラインが気づけばにじんでいて、鏡を見て驚くと同時にショックを受けたことがある方は少なくないはずです。

汗によるにじみはよく知られていますが、傘をさしていても風向きによっては雨粒が直接まつ毛やまぶたにかかることがあり、その水分でマスカラやアイライナーがにじんでしまうことも見過ごせない原因のひとつです。傘を持つ手がふさがっているため、途中でにじみに気づいてもすぐにティッシュで押さえたり、鏡を見ながら直したりすることが難しいという事情もありますよね。

そこでおすすめしたいのが、あらかじめウォータープルーフタイプのアイライナーとマスカラを選び、雨粒がかかっても簡単には崩れない状態を整えておくことです。傘をさす手と反対側の目元は特に雨がかかりやすいため、メイクの際にその側だけ重ね塗りをして耐水性を強めておくのも、理にかなった工夫といえるでしょう。電車の窓や店舗の入り口で、思いがけず雨風にさらされる瞬間もあります。まつ毛の根元までしっかりコーティングするタイプのマスカラを選んでおくと、不意の雨粒にも動じにくくなります。眉メイクについても、汗よりも雨粒の影響を受けやすい部分ですので、パウダーだけで仕上げるよりも、崩れにくいペンシルやティントタイプの眉マスカラを併用しておくと、輪郭がぼやけにくくなります。

リップ・チークは「室内外の温度差」による色落ちに備える

雨の日はせっかく塗ったリップの色が気づけば薄くなりがち。オフィスやお店、電車など、暖房や冷房の効いた室内と湿度の高い屋外との間を何度も行き来することで唇や頬の血行が変化しやすくなり、色ムラや色落ちが目立ちやすくなります。

特に冷えた体を温めようと温かい飲み物を口にする機会が増えるため、リップの色は普段よりも早く薄れてしまいがちです。
そんな時は色素が直接唇に定着するティントタイプのリップがおすすめ。飲み物や室内外の温度差の影響を受けにくく、雨の日でも色持ちを保ちやすくなります。

チークについても寒暖差で血色が変わりやすいこの季節は、地肌になじみやすいパウダータイプを選び、頬の内側からほんのり色づくような自然な仕上がりを意識すると、温度差による顔色の変化が目立ちにくくなるでしょう。傘を差して歩いている間は顔が上気しやすく、逆に室内に入ると急に血色が引いて見えることもあります。色味を一色に決めず、少し明るめと控えめの2色を状況に応じて使い分けられるようにしておくのも賢い選択のひとつです。マスクを着用する機会がある日は、湿気による蒸れも色落ちを早める要因になるため、皮膜感の少ない軽いテクスチャーのアイテムを選ぶこともあわせて意識しておくとよいでしょう。

外出前の仕上げは「傘を差す前」に済ませておく

玄関を出た瞬間からもうメイクを守る準備が間に合っていない時は一度振り返ってみてください。
メイクの仕上げに使うフィックスミストは、この季節こそ効果を発揮してくれるアイテムですが、実は使うタイミングが何より重要です。

傘を差してから慌てて吹きかけるのではなく、玄関を出る直前のまだ雨に触れていない状態でしっかりと仕上げておくことがポイントです。こうすることで外に出た瞬間から雨粒や湿気に対する耐性がメイク全体に行き渡った状態になり、傘をさす動作で片手がふさがってからでは直しにくい部分も、あらかじめカバーできます。

忘れてはいけないのが雨粒がかかりやすい顔の輪郭やまつ毛のキワ。心持ち丁寧にミストを行き渡らせておくと安心です。傘を持つ手がふさがってしまう前、家を出る前の数十秒だけは両手が自由に使えるはずですから、このタイミングを逃さず仕上げまで終えておくことが一日全体の崩れにくさを左右する分かれ目になります。

エレベーターやエントランスで傘を準備する数秒間も意外と貴重な時間です。
家を出る直前にまとめて仕上げを済ませておくという流れを、雨の日の身支度の最後のステップとして習慣づけておくとよいでしょう。

お直しは「片手でできる」ことを前提に準備する

傘を持ったまま、荷物も抱えたまま、どうやって化粧直しをすればいいの…
この季節は傘を持つ手がふさがっているため、両手を使ってゆっくりメイクを直すことが難しいという他の日にはない制約があります。

だからこそ、お直しセットも「片手で扱えるかどうか」を基準に選んでおくと安心です。あぶらとり紙は個包装のものを選べば片手でさっと取り出して使うことができますし、コンパクトパウダーもミラー付きで片手のまま開閉できるタイプが便利です。
アイメイクのにじみ直しには、綿棒よりも細めのコットンやポイントメイク直し用のスティックタイプを使うと、電車の中や軒下など限られたスペースでも片手でピンポイントに対応できます。

雨の多い季節は、傘を差したまま、あるいは荷物を持ったままでも扱えるアイテムをあらかじめ選んでおくことがお直しをスムーズにするための最大のポイントです。
バッグの中で他の荷物に紛れて取り出しにくくならないよう、これらのお直しアイテムだけを小さなポーチにひとまとめにしておくと、片手でバッグを探る手間も省け、限られた時間でも慌てずに対応できるようになります。立ち止まれる場所自体が限られているからこそ、お直しに使うアイテムの数を欲張らず、最小限に絞っておくことも、片手でスムーズに対応するなど、ちょっとしたコツで、スマートに化粧崩れを整えることができますよ。